イオン銀行住宅ローンの概要と最新金利
イオン銀行とは、流通系大手のイオングループが運営するネット銀行です。
2023年9月時点での口座数は850万口座を超え、国内でも有数のグループ企業傘下の金融機関として安定した経営が自慢です。
- 業界内でもトップクラスの低金利
- 完済まで、イオングループでの買い物が常に5%off
- 全国のイオンラウンジが無料で利用できる
イオン銀行は、オリコンの顧客満足度調査において「対面銀行部門」「住宅ローン付帯サービス部門」にて、2019年~2024年まで6年連続で第1位を獲得しています。
銀行としての利便性や安全性はもちろんのこと、住宅ローンのサービス内容についても多くの人が「満足」と高く評価していることが読み取れます。
イオン銀行住宅ローンの口コミ
イオン銀行住宅ローンの評判や口コミをX(旧ツイッター)などのSNSで調査しました。
イオン銀行の住宅ローンは、イオングループでの買い物が毎日5%オフになります。
イオンに行く機会が多い方は、お得に買い物ができるのでおすすめです。
事前審査で金利がわからないという声も見つかりました。
しかし、事前審査は簡易的な審査なので、提示された金額で必ずしもローンを組めるとは限りません。
お得に住宅ローンを組みたいなら、金利だけではなく優待されるサービスもチェックするのがおすすめです。
後悔の声は少ないが金利引き上げに不満も
政府・日銀が行った為替介入などの影響もあり、2024年4月・5月頃、国内の銀行が立て続けに変動金利型の住宅ローン基準金利を引き上げました。
イオン銀行も金利引き上げに踏み切った銀行の1つで、4月25日に以下の発表を行っています。
- 変動金利型の基準金利を0.1%引き上げて年2.47%にする
- 5月1日付で改定を実施
- 7月の返済分から、新基準が反映
発表から改定実施までの期間が短いことや、契約者へのアナウンスが不十分なことに対する不満や警戒の声が見られました。
とはいえ変動金利とは従来そういうもので、イオン銀行の対応に大きな問題があったかというとそうとは言い切れません。
加えて、7月末に日銀が発表した金融政策やドルと円の不安定な動きなども影響し、auじぶん銀行やソニー銀行など金利の引き上げを発表する銀行は後を絶たず、「イオン銀行だから損をした」という考えに至るのは早まった考えです。
基準金利の引き上げこそありましたが、現在イオン銀行の変動金利は年0.38%~と、業界内でも魅力的な金利である点は変わりません。
基準金利と実際に適用される金利の違いや店頭金利など、パーセンテージの違いについては「金利表示がいろいろあるけどどれをみればよいの?」で解説していますので参考にしてください。
イオン銀行住宅ローンのメリット
イオン銀行の住宅ローンを利用することで得られる4つのメリットを紹介します。
実店舗が豊富で相談しやすい
イオン銀行は、ネット銀行でありながら全国各地のイオン店内に窓口が設けられています。
土曜・日曜、祝日はもちろんのこと、年末年始やゴールデンウィークを含めて365日営業しており、住宅ローン契約前の相談・契約手続きはもちろんのこと、契約後の各種変更や問い合わせも可能です。
「オンライン上での手続きに強く金利が安い」というネット銀行の強みを持ちながらも「窓口にてスタッフ相手に相談できる」という従来の銀行の良さを兼ね備えている、まさに“ハイブリッド型のネット銀行”として、イオン銀行は多くの人に支持されています。
住宅ローン契約者特典が充実
イオン銀行の住宅ローンは、契約者向けの特典がたいへん充実しています。
イオングループでの買い物が毎日5%OFF
・住宅ローン完済まで有効
・対象店舗でWAONPOINTがいつでも基本の2倍付与
・お客様感謝デーとの併用可
定期預金の金利優遇
イオンゴールドカードセレクトを発行
・家族カードの発行手数料&年会費無料
・国内主要空港のラウンジサービスが無料
・旅行傷害保険、ショッピングセーフティー補償付き
イオン銀行で住宅ローンを契約することで、上記の特典が上乗せ金利などなく、すべて無料で受けられます。
生活圏内にイオンがある人であれば、買い物をすればするほどお得が増えるありがたい優待でしょう。
手厚い団信で安心
イオン銀行の住宅ローンは5つの団信を用意しており、自身の健康状態や不安に合わせてお好みのプランをチョイスできる仕組みです。
プラン名 | 特徴 |
---|---|
全疾病団信 | ・上乗せ金利0% ・病気&怪我での就業不能状態を保障 |
一般団信 | ・上乗せ金利0% ・死亡、高度障がい時に住宅ローン残高を保障 |
ガン保証付き団信 | ・年0.10%の金利上乗せ ・所定のがんと診断されたらローン残高0円 ・上皮内がん・皮膚がんにも対応 |
8疾病保障団信 | ・年0.30%の金利上乗せ ・非自発的に失業した場合に備える ・ガン+脳卒中+急性心筋梗塞+5つの重度慢性疾患に対する保障 |
ワイド団信 | ・年0.30%の金利上乗せ ・健康上の理由で団信の加入が難しい人向け |
5つの内、2つは金利上乗せなしで保障が付いて大変お得です。
安心を備えたい人、お得に契約を結びたい人、どちらの希望も叶えられる仕組みが整っているのは大きなメリットでしょう。
大手イオングループの安心感
イオングループは、日本を代表する大手流通企業グループです。
千葉県の幕張新都心に本社を置き、日本国内外300社以上の企業で構成されています。
スーパーマーケットのイオンやダイエーを始め、100円均一のキャンドゥー・オリジン弁当・ミニストップ・ウエルシア薬局・いなげやなどもグループ傘下です。
また、クレジットカード業務・保険紹介業務・旅行代理店など幅広い業務を手掛けており、グループ全体の資本金は2,200億円以上となっています。
そんなイオングループが手掛ける住宅ローンサービスという点に、大きな安心感を覚える人は多いはず。
実際イオン銀行には「生活の中で便利におトク」というキャッチフレーズがあり、幅広い人に安心して便利に使ってもらえるよう工夫した“顧客によりそった経営スタイル”が特徴で、多くの人に支持されています。
イオン銀行住宅ローンのデメリット
イオン銀行の住宅ローンを検討している人が知っておくべき2つの注意点を解説します。
「金利は安め」だが最安水準とは言えない
冒頭でも紹介したように、イオン銀行住宅ローンの金利は変動金利型で「年0.38%~」とたいへん低金利です。
それでも、業界内の最低水準には一歩及ばないというのが1つ目の注意点です。
ネット銀行の中でも、auじぶん銀行やPayPay銀行といった金利の安さに力を入れている銀行は、イオン銀行よりも低金利での契約が可能です。
具体的な金利を表にまとめてみました。
【主要ネット銀行の住宅ローン金利】
銀行名 | 変動金利 |
---|---|
イオン銀行 | 0.530%~ |
auじぶん銀行 | 0.329%~ |
PayPay銀行 | 0.465%~ |
住信SBIネット銀行 | 0.448%~ |
SBI新生銀行 | 0.420%~ |
(2024年10月時点)
「変動:0.53%」という数字は、業界全体で見ても上位に食い込む低金利です。
それでも、業界内トップクラスの猛者たちと比べてしまうと、若干見劣りしてしまうのが現実でしょう。
とにかくどこよりも低金利で借り入れをしたいと考える人には、デメリットとなってしまいます。
イオン銀行の強みは、“低金利+手厚い優待”にあります。
日常のお買い物の割引などさまざまな優待を受けられるため使い方次第では、上記で比べた銀行よりもトータルでのお得度合いで勝つことは十分に可能です。
生活圏内にイオンがないとメリットが薄い
イオン銀行の住宅ローンは、日々の生活圏内にイオンがない人にとってはあまりメリットを感じにくい商品となっています。
「住宅ローン契約者特典が充実」でもふれたように、イオン銀行の住宅ローンは、契約者向けの特典が充実しているのが特徴。
イオングループのお店を頻繁に利用する人にとっては、とてもメリットの大きい内容です。
反対に「生活圏内にイオンがない」「イオングループのお店で買い物することはほとんどない」という人は、せっかくの特典も使わないままになってしまうでしょう。
また、イオン店舗で気軽に相談や手続きができる点も、普段イオンに行かない人にとってはメリットにはなり得ません。
普段からイオンで買い物するか否か、自宅や職場の周りにイオングループのお店があるかどうかをチェックし、特典を有効活用できるか考えてみるのがおすすめです。
イオン銀行住宅ローンの審査は厳しい?
イオン銀行の住宅ローンの審査は比較的柔軟で、過度に心配する必要はないでしょう。
事前審査なら「書類不要」「最短即日回答」ですので、イオン銀行でのローン契約を検討している人はぜひ活用してみることをおすすめします。
イオン銀行に限った話ではありませんが、ローン審査の基準についての具体的な情報を公開している金融機関はありません。
それでも、経営方針やターゲットとする顧客層などから審査の難易度を考察することは可能です。
当記事では、以下3つの理由からイオン銀行の住宅ローンは
“業界内でも比較的柔軟な対応が見込め、審査のハードルはやや低め”
であると考えます。
具体的な考察内容をそれぞれ解説します。
ネット銀行として独自の審査基準を確立
一般的に、「実店舗型の銀行」と「ネット銀行」を比べると、ネット銀行の方が審査は緩い傾向にあると言われています。
その理由を解説します。
メガバンクや大手地銀など、資産規模の大きい実店舗型の銀行は、企業など大口の顧客を相手取って資金運用をしています。
一方で、ネット銀行は安定した運営をしているところでも、実店舗型の銀行と比べて資産残高が1桁も2桁も少ないのが現状。
顧客を増やして少しでも多くの利益を得たいと考えるのが自然です。
超低金利時代と言われる現在、金融機関にとって「住宅ローン」は利益よりもリスクの方が大きくなりがち。
資産が潤沢にあり知名度・地域とのつながりも深い実店舗型の銀行では、諸手を上げてでも売り出すべき商品ではありません。
反対に、顧客の確保や知名度の向上を目指すネット銀行の方が、相対的に審査が緩やかになるというからくりです。
イオングループのメインターゲットは“一般家庭”
イオングループがターゲットとする顧客層から、イオン銀行の審査難易度を推察できます。
スーパーマーケットとしてのイオンは、庶民の味方的存在。
物価高で多くのものが値上がりをする中で、プライベートブランドの値段据え置き宣言は大きな話題を呼びました。
また、イオングループの収益の要ともいえるイオンクレジットカードも、年会費無料のいわゆるバラマキ系カードが主流です。
これらのことから、イオン銀行のローンもターゲット層は一般家庭であり、審査難易度が特別に高いということは考えにくいでしょう。
審査条件を厳しくしてイオングループのユーザーを弾き出してしまっては、グループ全体のユーザー離れにつながる恐れもあり、厳しすぎる審査条件を設定することはイオン側にとってメリットになりにくいからです。
住宅ローンもイオンで組んでもらって顧客とのつながりを強化することで、住宅ローン以外からの利益にもつながることを考えると、限りなく歓迎ムードで審査してくれると考えられます。
申し込み条件が緩やか
イオン銀行の住宅ローンは、申込の条件が比較的緩やかです。
これは、ターゲットを制限した審査ハードルの高いローン商品には見られない特徴です。
具体的な申込条件は以下の通りです。
・満18歳以上~71 歳未満の人で、最終返済時の年齢が満 80 歳未満の人
・所定の団体信用生命保険に加入できる人
・安定かつ継続した収入の見込める人 (給与所得者の方は 6 カ月以上勤務していること。 会社経営者および個人事業主の方は事業開始後 3 年を経過していること) (給与所得者および会社経営者の方は前年度年収 100 万円以上、個人事業主の方は前年度所得が 100 万円以上であること)
・日本国籍を有する方または永住許可を受けている方
(2024年10月時点)
申込条件は、銀行によって大きな違いがでる部分の1つです。
同じネット銀行というくくりで見ても、条件はさまざまです。
前年度年収の条件を300万~400万円に設定している銀行が多い中で、イオン銀行の「100万円以上」という部分は業界内でもトップクラスに低いハードルです。
また勤続年数も、1年以上を基本とする銀行が多い中で、6カ月~申込OKとなっています。
このように、イオン銀行の住宅ローンは、申し込み条件が緩やかで、多くの人が利用できるよう間口を広げていることが読み取れます。
イオン銀行住宅ローンはこんな人におすすめ
イオン銀行の住宅ローンは、以下のような人におすすめです。
- ネット銀行の低金利は魅力だが、窓口がないと不安…という人
- 生活圏内にイオングループの店舗がある人
- 日常生活の中で、契約者限定のお得な優待を受けたい人
- 大手イオングループという安心感を得たい人
- 顧客満足度の高い住宅ローンを選びたい人
イオン店舗に窓口が設けられている点やイオングループの銀行ということでの親近感など、ネット銀行とはいえ身近で頼れる存在である点は、イオン銀行ならではの大きなメリットです。
優待の内容も充実しており、使い方次第では業界最安水準の住宅ローンにも引けを取らないお得度となるでしょう。
オリコンの顧客満足度調査で6年連続の1位を受賞しているのも納得の商品内容となっています。
少しでも興味のある人は、免許証など書類のアップロードが一切不要でできる「事前審査」の利用がおすすめです。
詳しくは「イオン銀行住宅ローンの事前審査とは?」で解説していますので、参考にしてください。
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