良い土地の条件、見分け方は?注文住宅で後悔しない土地探しチェックポイント

注文住宅を建てる場合、条件の良い土地選びはとても重要です。予算や住環境はもちろん大事ですが、周辺環境があっているかどうかも、快適な暮らしの条件としては欠かせません。今回の記事では、家づくりのための土地を選ぶ際にチェックしたい、知っておきたいポイントについて、テーマごとにまとめています。注文住宅のための土地選びはもちろん、土地を含む新築・中古の建売物件の購入を考える方も、よければ参考にご覧ください。
目次
- 周辺環境はどうか?暮らしの利便性チェック
- 子持ち世帯にとって外せない教育・子育て環境チェック
- 治安の良さや災害リスクチェック
- 建てる場合は、ここが重要!土地の面積や形状、建築条件をチェック
- 優先順位をつけて、自分たちに合った土地選びを
1.周辺環境はどうか?暮らしの利便性チェック
チェックポイント!
- 近くにコンビニやスーパー、ドラッグストアはあるか?
- 小児科はもちろん、内科、皮膚科、耳鼻科や歯科は近いか、総合病院、夜間・休日診療はあるか?
- 夫婦の通勤は便利か、最寄り駅やバス停までは近いのか?
- 郵便局や銀行、図書館やスポーツセンターなど、利用したい公共施設へのアクセスは?
まずは生活の利便性を考えて、交通の便やお買い物に困らないかなどの周辺環境を確認します。また、子育て家族の場合は予防接種のための小児科通い、風邪を引いては耳鼻科や内科通い、皮膚が荒れて皮膚科へ、定期的に歯科で診てもらうといったように病院通いの可能性が高いため、近くにかかりつけとなる病院があるかどうかも大事なポイントでしょう。銀行や郵便局が近いと便利です。そのほか、図書館や児童館が近いと、幼児のうちはお金がかからないお出かけ先として重宝しそうです。
2.子持ち世帯にとって外せない教育・子育て環境チェック
チェックポイント!
- 保育園・幼稚園、小学校、中学校までの距離は?交通量の多さや危険な個所の有無は?
- 希望する保育園・幼稚園の空き状況や雰囲気、対応時間、費用は?
- 徒歩圏内に公園や児童館など、子供がのびのびと遊べる環境はあるか?
- 医療費助成や給付金など、自治体の子育て支援制度は?
- 子育て世帯は近隣に多いのか、小中学校の生徒数は?町内会は活発なのか?
- 学区の小中学校の評判は?
お子さんが小学校入学までに家の購入や建築を決める方も多く、直近の保育園・幼稚園について気にしがちですが、小中学校の雰囲気や子供の遊び場も大事です。学校が公立だけでなく、私立も近いなら、それぞれの進学率なども確認できるといいですね。また、見落としがちなのが、医療費助成などの自治体の制度。愛知県内であれば15歳、または18歳まで医療費助成のある自治体が多いものの、ほかの支援制度が充実しているかどうかも見てみることをおすすめします。
3.治安の良さや災害リスクチェック
チェックポイント!
- 昼間はもちろん、夜間の人通りはどうか?街灯がついているか?治安悪化の原因となる場所はないか?
- 自治体のハザードマップで、リスクが低いエリアか?避難場所までの距離は?
- 過去に埋め立て地や田んぼなどではなかったか?地盤の改良は必要ないか?
- 前の道の交通量は?道幅は?子供が飛び出さないか?
災害リスクについては比較的情報を確認しやすいので、ここはと思う土地は確認しましょう。特に気に入った場所が見つかったら、昼間だけでなく、夜間、平日と休日など何度かタイミングを変えて現地を訪れることで、地域の雰囲気が多少はつかめるはずです。
4.建てる場合は、ここが重要!土地の面積や形状、建築条件をチェック
チェックポイント!
- 土地の用途地域が「第一種または第二種低層住宅専用地域」など住宅に適しているか?
- 建ぺいや容積率は?希望の大きさ(延べ床面)の家が建てられるのか?
- 庭の有無や駐車スペース、希望する間取りを実現できる広さはある?
- 土地の形状は四角形で設計しやすいか?変形地で建築費用が割高にならない?
- 道路や隣地との間に大きな高低差や段差はない?擁壁の設置や造成が必要な場合に追加費用が発生しないか?
- 隣家との境界線は明確?境界線上に木が生えているなど、後にトラブルとなりそうな要因はない?
- 「建築条件付き土地」ではない?工務店やハウスメーカーを自由に選んで建てたい場合は注意!
- 幅4m以上の道路に2m以上接している?再建築不可の土地ではないか?
愛知県の場合、名古屋市内は35~50坪程度、郊外は50坪以上の土地を探しやすい傾向があります。とくに郊外エリアは車生活になることを考えて、駐車場2台分以上を確保できる広さが望ましいでしょう。延べ床面積35坪くらいの戸建てを建てるなら土地面積は50~60坪くらいが多いようです。
必要な広さの目安:「必要な延べ床面積÷容積率」
上記をもとに、最低限必要となる土地の広さを確認しましょう。
また、土地が広くても、その土地にどれだけの大きさの家を建てられるかは場所によって異なります。「土地が狭くても、庭無し3階建て、ルーフバルコニー付にすればいい」と思っていても、周囲の家の日当たりも考えて2階建てしか建てられないなど、場所によっていろんな制約があるものです。土地の形状によっては、土地の購入価格を抑えられたとしても整地や建築費に追加費用がかかることもあるため、注意が必要です。そのほか、上記のチェックポイントを参考に、不動産会社任せではなく、必ず自分たちなりの土地評価も行って比較検討してみてください。
5.優先順位をつけて、自分たちに合った土地選びを
良い土地の条件といっても、結局、何をメリットと捉えるかは人それぞれです。一般的に見れば条件がいまいちで土地価格が安くても、三角形の土地に個性的な家を建てたい方、大きくない土地でも駐車スペースさえあれば庭は必要ないという方など、希望する条件によっては費用を抑えながら希望に当てはまることもあります。そのため、テーマごとにチェックしたいポイントをあげましたが、すべてをクリアすることが絶対ではありません。あくまで参考として見ていただき、家の広さより立地や地域の治安の良さを優先するなど、ご家族で大事だと感じるポイントを事前に整理してみましょう。土地は自分たちで探すという方は、依頼する工務店やハウスメーカーに土地を見せて相談してみるのもいいかもしれませんね。
ご家族に合った場所が見つかることをお祈りしています!
執筆:ライターY
