コラム 持ち家を検討

2025.08.22

建売住宅と注文住宅を比較!特徴や価格差は?向いているのはどんな人?

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小さな子どもがいると、「のびのび過ごせるのは戸建てかな...」と持ち家を考える方も多いでしょう。とはいえ、建売住宅を購入するのと、いちから相談して注文住宅を建てるのとでは、メリット・デメリットや道のりが大きく異なります。完成した状態の住まいを選べる建売住宅は、完全に希望の間取りやスペックの家を探すのに案外苦労することも。とはいえ、注文住宅は建築の設計から完成、引き渡しまでに1~2年かかることも多く、時間も費用もかかります。

この記事では、建売住宅と注文住宅の特徴や違い、それぞれどんな人に向いているのか、価格差もあわせてご紹介します。ご自身やご家族にはどちらが合いそうか、ぜひ想像しながら読んでみてください。

目次

  1. 建売住宅とは
    1. 建売住宅の特徴は?
    2. 建売住宅が向いている人
    3. 建売住宅の注意点は?
  2. 注文住宅とは
    1. 注文住宅の特徴は?
    2. 注文住宅が向いている人
    3. 注文住宅の注意点は?
  3. 建売住宅と注文住宅を比較!金額差は?
  4. 選びやすい・決めやすいのはどっち?
  5. 夫婦共働きの子育て世帯が戸建てに住むなら建売住宅がおすすめ

1. 建売住宅とは

建売住宅とは、すでに建て終わって完成している(または完成間近の)状態で販売されている住宅です。特徴や向いている人はどんな人でしょうか。

1-1.建売住宅の特徴は?

  • 完成イメージが見える
  • 入居までが早い
  • 価格が明確
  • 注文住宅より価格抑えめ
  • 周辺環境も見て選べる

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建売住宅は、ほぼ完成しているので価格が明確で、実際の住まいを見学したうえで購入ができます。そこでの暮らしも想像しやすく、家具やインテリアのイメージもつきやすいため、引っ越しまでに新たな家具の購入も検討しやすいのが特徴です。また、完成している、または完成がほぼ見えているため、購入を決めて契約後から早くて1~3カ月ほどで引き渡しできることもメリットです。そして、土地と建物がセットで販売されるため、トータルの価格が提示されておりわかりやいこと、住宅ローンをどのくらい借りるかといった資金計画が立てやすいこと、注文住宅より価格が抑えめであることも嬉しいポイントです。周辺環境は、公園やスーパーの近さ等は土地が決まれば注文住宅も確認できますが、「窓の位置はお隣とずれているから安心」「玄関から道路まで思ったより段差が少なくて快適」など、細かい点も確認ができます。

1-2.建売住宅が向いている人

仕事や育児で忙しく時間があまりない人や、短期間で新居を決めたい人、完成した実物を見て安心して選びたい人に向いています。堅実で計画的に進めたい方にも向いていそうです。また、子育て世帯にも向いているかもしれません。子どもと一緒に見てまわることで、「向こうのおうちが見えるー」「部屋で走りやすい!」「ドアとドアがぶつかりそう」「ここは転ぶ、ドアに手を挟まずに済みそう」など、子ども目線で住まいを選べるのも、建売のいいところでしょう。

1-3.建売住宅の注意点は?

すでに完成している、少なくとも設計は決まっているため、間取りや外観を自由に変えることはできません。理想と異なる場合に、どこまで折り合いをつけるのかの判断は必要になります。また、設備やデザインは標準的な仕様で個性が出しにくく、ハウスメーカーによって住宅性能の高さなどは差が出てきます。なにより、人気物件は早い者勝ちになるため、webで探して問合せしても、見学した時には契約が決まっていた、なんてこともよくあります。

内装デザインや設備等に理想がある場合、最近では新築の建売物件を購入した後にリフォーム工事をしてから引っ越したという話も聞きます。物件の場所が気に入った、広さや間取りは希望通りだけど部分的に変えたいという人は、いちから注文住宅を建てるより、建売物件を買ってリフォームのほうが費用やかかる時間を抑えつつ、理想のマイホームに住めそうですね。

2. 注文住宅とは

呼び方の通り、設計会社や不動産会社にいろんな注文をして建てていく住宅です。特徴や向いている人はどんな人でしょうか。

2-1.注文住宅の特徴は?

  • 自由な設計
  • 細部にもこだわれる
  • 個性ある自分たちだけの家
  • 時間とコストがかかる
  • 土地の形に柔軟に対応

ChatGPT Image 2025年8月22日 12_11_03.png間取りやデザイン、素材も選べる自由設計なので、強いこだわりを反映してオリジナリティが出せるのが大きな特徴です。最近SNSで見た中には、家の中に滑り台を設置したり、バスケットボールができる天井の高い部屋を作ったり、部屋の床に穴が開いていて地面に植えられた木が生えていたり⁉と、自由な発想の住まいもあります。好き!を追究できるのは、注文住宅ならではでしょう。賃貸でDIYによって好きな雰囲気にかえる方もいますが、注文住宅なら、壁紙やドアのデザイン、スイッチの意匠など、細部にもこだわってプロに相談ができます。その分、費用や時間はかかりますが、理想のマイホームを実現しやすく満足度が高いのも注文住宅の良さでしょう。細長い土地や三角形の土地など、一見して家が建てにくい形の土地であっても、設計が自由な注文住宅なら柔軟に対応できそうです。

2-2. 注文住宅が向いている人

間取りや家のかたち、外観など、あとから変更しにくい部分の理想やこだわりが強い人は注文住宅が合っています。以前読んだマンガで、「毎日 海を見ながら暮らす」のが夢で、そのために海が見える土地を買った女性の話がありました。その女性は、天井から床まで大きいガラスを入れて海を存分に眺められる家を建て、庭でバーベキューを楽しんでいました。そんな風に、理想の暮らし方がある方も向いているかもしれません。ほかにも、親や祖父母から受け継いだ土地がある方は、建物にお金をかけやすいので注文住宅も選びやすいでしょう。

2-3.注文住宅の注意点は?

こだわるほど価格は高くなる傾向にあり、建築可能な設計にしていくためには調整に時間もかかるため、金銭的にも時間にもゆとりがあるかどうかで向き不向きは分かれるでしょう。また、完成図が想像しづらく、丁寧に何度もイメージ図やパースを見せてもらったとしても、「思っていた感じと違う...」となるリスクはあります。凝った造りの場合や、建築の途中段階で仕様の変更を依頼した場合など、予定より完成が遅れることも。家具・家電の購入や引っ越しの計画が立てにくいのは注意したいところです。

完全な自由設計ではなく、ある程度決まったパターンから選んで決めていく規格住宅もあるので、土地がある、場所にはこだわっても建物にこだわりは強くない派には、そうした規格住宅がいいでしょう。

3. 建売住宅と注文住宅を比較!金額差は?

建売住宅注文住宅
状態
  • 完成済み、または完成間近
  • 見て選べる
  • 設計を依頼して契約後に着工、完成
  • 最初はイメージ図や図面で想像
入居までの期間
  • 契約から1~3カ月程度のことが多く、早い
  • 打ち合わせから建築までで1年ほどかかることも
価格
  • 注文住宅より安め
  • 「土地+建物」の一括提示で明確、資金計画しやすい
  • 建売住宅より高め
  • 設計変更で費用が変動しやすい
自由度
  • ほぼ決まっていて変更は難しい
  • 間取り、外観、内装、設備まで自由に決められる
安心感
  • 完成した家を体感できるので「想像と違った」が少ない
  • 出来上がってくるまで完成形がわかりにくい
個性・こだわり
  • 標準仕様が多く、似た家になりやすい
  • 細部までこだわり個性ある家に

先にご紹介した特徴や向いている人、注意点などを、簡単な表にまとめてみました。比較用にご活用ください。

金額差については、土地や建築物の費用は地域で差があるため、愛知県郊外の相場で考えてみましょう。例えば35坪の家を建てるとして、土地の金額が約1,200万円だとしたら、建売のほうは土地と建物あわせて約3,000万円、注文住宅になると約4,500万円、というがそれぞれの相場です。

さらに、建売住宅は標準仕様を採用していることが多いため、カーテンも標準サイズで間に合うことが多いのに対し、注文住宅はこだわったがゆえに窓サイズが標準と異なり、カーテンも全てオーダーしないと合わないなどインテリアにもお金がかかるかもしれません。決めてから引っ越しまでのスピード感も異なるため、賃貸に住む期間が長くなるのも、注文住宅です。そうしたあれこれを含めると、建物の金額差のほかにも、費用に差がありそうです。

4.選びやすい・決めやすいのはどっち?

建売住宅、注文住宅、それぞれに良さがありますが、そもそも日本では「完成品を見て判断する」ことを好む傾向があり、完成した家を見比べられる建売住宅は暮らしのイメージもつきやすいので安心感があります。注文住宅の場合、サンプルを見ることもままならず、想像に限界を感じるかもしれません。子育て中で時間が限られる世帯には、実物を見て選びやすい建売住宅のほうが、決断も早いでしょう。

5.夫婦共働きの子育て世帯が戸建てに住むなら建売住宅がおすすめ

さんざん書いた通り、「こだわりたい」人は注文住宅が合っていますが、夫婦共働きで子どももいると、そもそも時間にゆとりがありません。ゆっくり考える時間を作れず、なかなか進まない家づくりに苛立ちを覚えるよりも、完成した家を確認して購入できる建売住宅がおすすめです。子どもがいると将来の教育費も必要になるので、価格が明確で、想定外のことが少ないのも建売住宅が向いている理由のひとつです。

「戸建てがいいけど、何から始めよう?」という方は、まずはWEBで情報を集めて、気になる物件を見つけたら見学してみることから始めましょう!

執筆:ライターY

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